2014年5月7日水曜日

今更ながら、第30回宮古島大会リタイアのレポート

第30回宮古島大会がDNFという形で終了してから早や2週間あまりが経過

日焼けの肌も、もう落ち着いた。
船便で発送したバイクも、今年は1週間で届いた。
輸送中に一時行方不明となっていたホイールも、10日目には届いた。

あとは気持ちの整理をするため、今更ながら宮古島大会当日のレポートを記すこととする。


大会前日夕方
娘2人を宮古島空港でピックアップして、家族5人で「古謝そば」へ。
夕方の6時前に、夕食。
ソーキソバとジューシーという炊き込みご飯。カーボローディング!(^^)!



そのあと徳洲会病院隣の西松屋に行って、息子の半ズボンを購入。
実は、昨年の大会時の気候があまりにも寒かったため、息子の服は長ズボンしか用意していなかったので、半ズボンを現地購入。
続いて隣のマックスバリュにて、本日の夜食(=家族の分のみ)やデザート(=家族の分のみ)などを購入して、テマカヒルズに帰宅。



家族がUNOやトランプ、琉神マブヤーのDVDで盛り上がっているのを横目で見ながら、明日の準備。
8時半頃に普段はめったにない「一番風呂」をいただき、最終チェックをして、9時半頃に就寝。

もちろんすぐには眠れない。テマカヒルズはワンルームタイプの貸別荘で、家族はまだリビングでワイワイと騒いでいるのでウツラウツラしては時計を確認する。
それでも11時頃には全員就寝体制に入ってくれたので、自分も眠りに入る。
ただし、レース前日なのでいつものように眠りは浅い。

12時30分頃に目覚める。寝る。

1時45分頃に目覚める。寝る。

2時30分頃に目覚める。寝る。

3時20分頃に目覚める。
アラームを解除して、3時30分に起床。
昨年の、荒れ狂う風の音に不安になりながら横になっていた状況を比べると、遥かに良く眠れた。

用意しておいたバナナ1本とパックごはん2ケと納豆、そして宮古島のあぶらみそで朝食。
やはり寝起きは食欲がなく、2パックのご飯を食べるのに1時間かかった。
心配していた当日朝のトイレだが、2日前から毎食飲み続けた正露丸が効いたようで、朝の2回の排便でお腹をスッキリさせることができた。
最終の荷物確認をして、妻に起きてもらい、約2km先の上野ドイツ文化村まで車で送ってもらう。
到着は5時。バスの出発は5時10分。バスは4台あり、3台目に乗車する。
選手たちはほとんどしゃべらない。眠たいのか、緊張しているのか。知り合い同士も小声でヒソヒソと言葉を交わす程度。まだ外が真っ暗だからだろうか。

頭の中で、レースをシミュレーションする。
・・・・


・・・・


・・・・しまった!ゴーグルをテマカヒルズに置き忘れてきてしまった!
前夜に曇り止めを塗布したので、乾燥させるためにダイニングテーブルに置いたままにしていた。今朝ダイニングの照明をつけなかったため、視界に入っていなかった(*_*)

出発直前のバスから下車する。
妻の携帯に電話する。

・・・・

出ない。何度電話しても出ない。

あきらめて、シギラベイホテルの前で客待ちをしているタクシーにお願いして、テマカヒルズに戻る。
タクシーで玄関先までくると、妻が急いで飛び出してきた。

ゴーグルや耳栓などをバッグに入れて、そのままタクシーで東急ホテルまで行ってもらう。1,750円だった。
選手受付にてナンバリングをしてもらって、レース前の準備。まずはT1のバイクへ。
バイクのタイヤをチェック。
バルブエクステンダーの機嫌が気まぐれなので、前日7barまでしか入れなかった空気圧を、再調整するかどうか、迷う・・・。
まあこのままでいいや。
ドリンクボトルをセットして、ギアをアウト×リア真ん中くらいにセット。
雨は降らなかったが、全体が露でしっとり。神経質な人は、やはりバイクカバーが必須。
補給食としてメダリストのゼリーを6ケ、ラップで包みなおしたミニういろを5ケセットする。
ヘルメットの下に、ゼッケンベルトと眼鏡を入れる。
ド近眼の自分にとって、メガネをはずした瞬間からレースがスタートする感覚。
ランスタート用のバッグには、メダリストゼリー3ケ、アミノバイタル3包を入れる。
サドルバッグにスペアチューブを入れる。PanasonicのRair。チューブは2本入れるつもりだったが、ケースに入れたままでは1本しか入らない。ケースから取り出せば2本入りそう。
少し迷ったが・・・
「2回パンクすることは、まぁないだろう・・・」と判断して、サドルバッグに入れるチューブは1本とした。

・・・・タラレバでいうと、これが今回の明暗を分ける決断だった・・・
今まで20回以上トライアスロンのレースに出場してきて、レース中にパンクしたことは一度もなかった。
チューブも、COカートリッジも、練習でパンクしたときしか使ったことはなかった。
バイクチェックインの時も、タイヤの状態をじっくり見て、何の問題もないと確認したつもりだった。

それでも、・・・・チューブをケースから取り出して、2本入れておけば・・・・


バイクスタートの準備完了。
スイムアップのトランジットバッグに、ゼリー飲料を1パック入れておく。あと、忘れてならないのが・・・・
ギガシャキ!

トライアスロン当日の朝は早いので、バイク途中で眠くなってしまうことが良くある。
数年前に別の大会で居眠り運転して、危うく転倒しかけた経験があり、(そこはバイクコースがフラットオンリー)次の年にで試しにバイクの前に飲んでみると効果があったのか眠くはならなかった、。
今回それを思い出したので、宮古島でもも試してみることにした。
他の知り合いに聞いてみると、バイク中(=レース中の)に眠くなると答えた人は、一人もいなかった。ということは…自分のバイクペースが遅すぎるのかも(*_*)
また、もしドーピング検査の対象となった場合は、クリアできるのだろうか?
まぁ検査対象となる可能性はいまのところクジ運程度しかないので、無視する。
朝の時間に、ゼリー飲料を1袋。そしてバナナを1本摂る。
チビチビとクエン酸飲料は口にしている。
エネルギーの摂取については、今回は上手くいっている印象。

ここで、タクシーにて家族が到着。みんなハイテンション(^o^)
バイクとランのトランジットバッグを預託して、スイムチェックへ!

風は微風。波は穏やか。天気は快晴でまもなく日の出。
試泳してみるが、問題なし。アクアスフィアのゴーグルも万全!
あとは3km泳ぎ切るだけ!



スイムコース脇まで来てくれた家族に写真を撮ってもらって、スタート地点へ!

自分の泳力では1時間は切れそうにないので、「1時間以内」のプラカードを持ったお兄さんよりも後ろにスタンバイ。
位置は、インコースとアウトコースの真ん中くらい。
本当はアウトコースからスタートした方がバトルに巻き込まれずに済むとは思うが、大外からのスタートはやはり抵抗があって、結局真ん中あたりからスタート。

MCのお兄ちゃん(名前忘れた)が、MCしながら参加するということで、みんなでエール!テンションが上がる。

阿部夫人がスターターとなって、レーススタート(^o^)
当初はやはりバトルがある。
今回冷静に分析してみると・・・
バトルがあるのは、フィニッシュまで1時間くらいかかる人たちのグループが集団になってしまって、結果的にバトルになってしまうような気がした。

スタートして300mくらいは、かなり揉まれた。
自分としては特に速く泳ぎたいという要望はなかったので、混乱の中ではバタ足を止めて、「アウトコースに」逃げながら泳ぐ、といった感覚。
個人的には、周りに人がいない状態になってしまうのはあまり気持ちのいいものではないので、多少込み合っていても、蹴られたり乗られたりしなければ集団でいた方がいいかな。ダイバーさんにも3人ほどあいさつできたし。
600mから1700mまでの間は追い潮の感覚があったので、気楽に泳ぐ。ペースメーカとなる人を探しながら泳ぐものの、なかなかターゲットとなるべき人が見つからない。これはという人も、マークして泳いでみると、早かったり遅かったり・・・
ちょうどいいペースの人がいるなぁと思うと、別の人に割り込まれたり・・・

1700mのターンで東急ホテルに向かうと・・・
かなりの潮の流れ!
息継ぎごとに海底の岩や海藻を確認しても、2ストロークあたりで30㎝ほどしか移動できていない感じ。
しかし、潮の流れは場所によってかなり変わるようで、個人的には1700~1900mと、2000~2700mの間に2箇所くらい流れがキツい箇所があったように感じた。それ以外ははぼ順調。

スイムアップしてストップウォッチを確認。1時間4分くらい。
スイムを苦手とする自分にとっては、上出来(^o^)
シャワーをしっかり浴びながらウェットスーツを脱いで、T1へ。途中で家族とハイタッチ(^^)

続いてバイクへ。

バイクパート。今回の作戦は、「抑えて走る」
過去4回の宮古島トライアスロンのランを振り返ってみると、満足なランができたことは一度もない。
一番タイムが良かった時は、25回大会の4時間20分。27回大会の時は、バイク終盤から違和感のあった左膝が痛くなり、25キロくらいから走れなくなって5時間30分くらいかかった。今回はランの調子が良いので、4時間は切りたい。そのためにはバイクで体力を残すことが必要。アベ30キロくらいに抑えて、余裕を持ってランスタートしたい。

トランジットに8分くらいかけて、バイクスタート。スピードメーターは、34km/h程度。風も弱く、快適(^o^)沿道の声援にできる限り応えながら進む。西平安名崎手前の狩又で先頭集団とすれ違う。先頭といってもトップ集団は既に狩俣を左折した後。橋に向かいながらすれ違う台数を数えてみたが、あっという間に100台を超えてしまった。100位以内でゴールして来年のシードを獲得するのは、自分にとって簡単に実現できるようなことではないというこを悟った。

昨年はスイムが中止だったことに加えてかなりの強風が吹き荒れていたためか、走っても走っても集団ができてしまい、それから逃れるのに苦労した記憶があるが、今回はほとんど集団になることはなかった。とくに自分のレベルの選手たち、つまり1時間くらいでスイムアップして、アベ30キロ程度で自転車を走るレベルの人たちは、集団にもならず、ドラフティングをするような人たちもほとんどいなかった。
狩俣を左折して島の北側へ。応援の人たちも少なくなって少し単調になるが、メガシャキの効果か眠くなることはなく、向かい風も弱いために快適に進むことができた。時折左手に海を眺めながら東平安名崎へ。今年もテッポウユリがキレイ。ただ、ことしも花の数がいささか少ないような気が・・・。
インギャーから上り。ここでもあまりガンバリ過ぎないように、淡々と漕ぐ。時速が15キロくらいに落ちてしまっても気にしない。筋肉に負担をかけないように。ランに脚を残せるように。


上野庁舎を過ぎ、来間大橋へ。今年は手作りのコイのぼりがずーっと続く。PaniPaniのスタッフの方たちが橋の途中で応援してくれていた。
来間島でUターンして、宮古島東急リゾート前。いつものように家族が応援してくれている(^o^)


100kmを過ぎる。ペースを抑えているせいか、結構快調。首や肩の疲れもあまりないし、いつも悩まされる腰の痛みも今のところ大丈夫。
徳洲会病院の前を通過して、下り坂、パイナガマビーチへ・・・
・・・後輪に、違和感・・・パンク!

パイナガマビーチの目の前、悟空の前でパンク修理に入る。
タイヤを外してチューブを取り外す。ポータブルの空気入れで少しだけ新しいチューブに空気を入れて、噛みこまないように慎重にホイールにはめ込む。タイヤをリムにはめ込み、チューブが噛んでないことを確認して、COカートリッジをねじ込む・・・
・・・うまくいった(^^)
かかった時間は10分くらいか。上出来!
再び走り出す。

・・・アレッ?また後輪の空気が・・・
・・・
・・・再びパンク・・・

・・・
バイクを止めて、後輪タイヤを確認する。
タイヤに7㎜くらいの鉄片(クギの先っぽのようなもの)が刺さっていた。
そういえばさっきパンクした時、焦っていてパンクの原因を確認することを忘れていた。
チューブを取り替えただけで、タイヤに刺さった鉄片を抜き取ることを忘れていた。
それが原因となって、またパンクしてしまった・・・

・・・チューブは1本しか持っていない・・・
・・・リペアキットは持ち歩いていない・・・
・・・公式メカニックのある狩俣まで押して行ったら何キロあるんだろう。20キロくらい?バイクシューズで歩いていくことは・・・無理だよなぁ。

・・・どうしようもないなぁ・・・

・・・終わった・・・

・・・

交差点の規制をやっていたおじさんに、リタイアを申し出る。本部に電話してくれた。アンクルバンドを外すので、「その場で待て」とのこと。

次々に通り過ぎていくバイクを眺める。
下り坂のすぐ後の平地なので、みんな快調に飛ばしていく、ように見える。
サドルバッグに替えチューブを1本しか入れなかった自分の準備不足を反省する。
ケースから取り出せば、2本入ったのに・・・2回パンクする可能性もあったのに・・・それに、いつもは2本入れているのに、今回に限って1本しか入れなかったなんて・・・
自己嫌悪に陥りつつ、通り過ぎていくバイクを眺める。気持ちがどんどん落ち込んでいく・・・

40分くらい待ったところで、ようやく本部からスタッフがやって来た。リタイアの原因について簡単なアンケートのようなものに記入して、アンクルバンドを外す。
・・・本日のレース、終了(*_*)

収容車に乗りますか?と聞かれたが、総合グラウンドまで自転車を押して歩くことにした。
パイナガマビーチから3kmくらいかな?トボトボと歩いた。反省しながら歩いた。
バイクゴール地点にたどり着き、バイクラックにかかっているバイクフィニッシュのトランジットバッグをもらい、陸上競技場へ。スタッフにお願いして、スイムフィニッシュとランフィニッシュのトランジットバッグを受け取る。
携帯を取り出して、家族とここ宮古島で応援してくれるこちらの方に電話して、リタイアしてしてしまったことを報告する。続いてfacebookにて、リタイアした近況をアップした。

荷物をバイクのハンドル周りに載せて、ランコースを通りながら宿(テマカヒルズ)に向かう。くやしいので大抵のランナーよりも速く走る。選手たちが怪訝そうな顔をしてこちらを見る。総合グラウンドから上野宮国のテマカヒルズまで約15キロくらい、自転車を押しながら走ったり歩いたりして戻った。途中で優勝選手がゴールした合図の花火が上がる音を聞いた。

テマカヒルズに戻ってシャワーを浴びて、着替えた。トランジットバッグを整理して、ウエットスーツを洗ったり、レースウェアなどを洗濯して干した。そして、子どもたちと少しカードゲームをして遊んだ。
早目に夕食に出かけた。ホテルブリーズベイマリーナの前にある、「キッチンみほりん」で、ソーメンチャンプルーや海ぶどうやラフテーやグルクンのから揚げなんかを食べた。お腹いっぱいに食べて、飲んだ。
そして、家族と話していて・・・気づいてしまった(>_<)
パンクしてリタイアしてしまったパイナガマビーチから2~3キロ戻るとマックスバリュがあり、バイクショップも併設されていたことを!そして多分、店にはタイヤチューブもあり、ゼッケンを見せてお願いすれば、ツケでチューブを売ってくれたであろうことを!そうすればリタイアせずにレースを続けることができたであろうことを・・・(*_*)
レース中は「前へ、前へ!」という意識ばかりが先行してしまい、後ろへ戻るということを思いつくことができなかった。後ろにバイクショップがあることに気づいてさえすれば、リタイアせずにレースを続行することができたかもしれない・・・(*_*)

宮古島大会5回目にして、初のDNF
というより、トライアスロン通算20~30レース目にして、初のDNF
悪いのは自分。
準備不足。気の緩み。慢心。

もう二度とこんな後悔をしないよう、トレーニングだけではなく、準備も万全にしよう。せっかくガンバッてトレーニングした成果が、キチンと発揮できるようにしよう。今回のことを反省して、これからは「レース中もパンクする」というつもりで、レースに臨もう。

今日でGWが終了。宮古島が終わってから今日まで、ほとんどトレーニングせずに過ごした。リタイアのショックから前向きな気持ちになれなかった。
今日ブログをアップすることで気持ちを切り替えて、明日からまたガンバろう。
IRONMAN70.3セントレアまであと4週間足らず。
明日から、再スタートしよう。